予防接種についてVACCINE
予防接種とは、弱毒化した微量の細菌やウイルスを体内に投与し、細菌やウイルスに感染しても発症や重症化を予防できるようにするために実施するものです。私たちの身体には免疫機能があるため、予防接種によって細菌やウイルスが体内に入ってきても増殖が起こりません。感染症を発症すると重症化リスクや脳炎などの重篤な病気を発症する恐れもありますので、予防接種は受けることをお勧めします。
予防接種のタイプTYPE
不活化ワクチン
不活化したウイルスや細菌から作ったもので、接種間隔に決まりはありません。
トキソイド
不活化ワクチンと同じように、無毒化したウイルス・細菌の投与によって免疫力が付くようにします。接種間隔に決まりはありません。
生ワクチン
症状が発現しないように抑制し、生きた状態の細菌やウイルスから病原性を取り除いたものから作られます。生ワクチンを接種すると、次回の接種は4週間以上経過してから行う必要があります。
当院で対応しているワクチンについてFEE
インフルエンザワクチン
インフルエンザは例年11月下旬〜12月に流行が始まり、1〜3月にかけて流行がピークに達します。インフルエンザワクチンの効果が発現するには接種後2週間程度必要となり、効果は5か月程度続くとされています。したがって、流行のピーク時期を考慮して12月中には接種を済ませておくと良いでしょう。インフルエンザワクチンを接種すれば感染を100%予防できるわけではありませんが、重症化リスクを抑える効果があります。当院では、3歳以上の子どもからワクチン接種をご案内可能であり、65歳以上の方については公費助成が適用されることもあります。
MRワクチン
大人が風疹や麻疹にかかると重症化するリスクが高いと言われています。また、妊婦が感染すると胎児へ二次感染が起こり、産まれてくる赤ちゃんが先天性心疾患、難聴、白内障などを発症するリスクもあります。したがって、妊活中の女性は風疹・麻疹の抗体検査や予防接種を受けると良いでしょう。なお、ワクチン接種から2か月程度は避妊するようお願いします。妊娠している可能性がある方や妊娠中の方はワクチン接種をご遠慮頂いておりますので、ご了承ください。
B型肝炎ワクチン
出生前・出生後で対応方針に違いがあります。出生前や妊婦の感染が判明した場合、母子感染を防ぐためにワクチン接種を行います。一方で、出生後に感染が分かった場合は、専門医の指導の下で決められたスケジュールに沿って予防接種を実施します。母子感染が起こっていない場合は、ヒブ、ロタウイルス、小児用肺炎球菌ワクチンなどと同時接種されることが良いでしょう。
費用
インフルエンザワクチン | 3,000円(税込み) |
MRワクチン | 8,200円(税込み) |
B型肝炎ワクチン | 4,600円(税込み) |
副反応についてSIDE EFFECT
予防接種によって病気の感染・重症化、蔓延リスクを下げる効果が期待できます。しかし、接種後に、接種部位の痛み、発赤・膨張、発熱といった軽度のものから、神経障害や脳炎などの重度のものも含めて、何らかの副反応が起こる場合があります。また、接種後にワクチンの元となる病気にかかってしまったような症状が現れる場合もあります。
万が一、重篤な副反応があった場合の救済制度
日本で認可を受けているワクチンは予防接種健康被害救済制度の対象となっているため、万が一の場合は一定の補償が受けられます。なお、輸入ワクチンについては救済制度の対象ではありませんが、輸入業者が独自の補償制度を作っていますのでご安心ください。当院では、ワクチン接種の後の副反応に備えて、接種後は待合室にて15分程度経過を見て頂きます。
予防接種を受けることができない方ATTENTION
- 37.5℃以上の発熱の症状がある
- 妊娠中の方(生ワクチンのみ)
- 重い急性疾患を患っている
- 予防接種でアナフィラキシーショックを起こした経験がある
- その他、医師によって予防接種が実施できないと判断されるケース
※ 持病をお持ちの方は診察時にご報告ください