バレット食道について
バレット食道とは、食道の下側の扁平上皮が胃粘膜のような円柱上皮(バレット粘膜)に変性することを言います。近年、若い患者様が多くなっている逆流性食道炎は、食道粘膜が胃酸によるダメージを慢性的に受けることとなり、バレット食道の発症リスクも上昇させます。
バレット食道の原因CAUSE
逆流性食道炎による影響が大きいとされています。 逆流性食道炎の患者様は、食道粘膜が胃酸によるダメージを慢性的に受けることとなり、バレット食道の発症リスクも上昇します。若い方はピロリ菌に感染していることは稀で、胃の機能にも大きな問題はないこと多い一方、胃酸が過剰に分泌されやすいため、逆流性食道炎の発症が上昇しています。バレット食道の患者様は将来的にさらに増加していくと危惧されています。
バレット食道の検査・診断SCREENING
バレット食道には自覚症状がないため、胃カメラ検査などを行った際に発見されることが多いです。
バレット食道は長さによって以下の2つに大別されます。
SSBE(Short segment Barretts esophagus)
長さが3cm以下のものです。
LSBE(Long segment Barretts esophagus)
長さが3cm以上のもので、SSBEの患者様よりもがんの発症リスクが高いと考えられているため、しっかりと経過観察をすることが求められます。
バレット食道の治療TREATMENT
バレット食道のみで治療を行うことはありませんが、がんの発症リスクを高めるものですので、定期的に胃カメラを受けて経過観察を行うと良いでしょう。
バレット食道の予防
高脂肪・高タンパクな食品、香辛料などの刺激物の摂取によって胸焼けの症状がひどくなるため、摂取は適量にしましょう。また、早食いや暴飲暴食も厳禁です。 カフェインやアルコールによって胃酸の分泌が増加し、噴門部の筋肉が弛緩しますので、注意が必要です。